2017/06/26

漸化式の解き方をわかりやすく解説




漸化式とは


 漸化式とは,数列を等式で表したものです.漸化式の問題を解く上で重要なのは,与えられた漸化式がどういう数列を表しているかを判断することです.

 
 ここでは,漸化式を3つの基本パターンに分類し,その漸化式の表す数列がどういう数列かを見抜く方法を説明します.





3つの基本パターン


パターン1 $a_{n+1}=a_{n}+d$ → 公差$d$の等差数列


例 $a_{1}=1,\,a_{n+1}=a_{n}+2\,(n=1,2,3,\cdots)$
で定義される数列$\{a_{n}\}$の一般項$a_{n}$を求めよ.
  • $a_{1}$は数列の第$1$項つまり初項を表す.
  • $a_{n}$は第$n$項を表し,$a_{n+1}$は第$n+1$項を表す.
  • $n=1,2,3,\cdots$は,$n$が自然数であることを表す.(通常この表記は省略)
この漸化式は,「第$n$項に$2$を足すと第$n+1$項になる」と読むことができます.$n$は自然数なので,「第$1$項に$2$を足すと第$2$項になる,第$2$項に$2$を足すと第$3$項になる,第$3$項に$2$を足すと第$4$項になる,・・・」となります.これはまさに公差が$2$の等差数列を表しています.

よって,求める数列は,初項$1$,公差$2$の等差数列なので,
$\begin{eqnarray*}a_{n}&=&1+(n-1)\cdot2\\&=&2n-1\end{eqnarray*}$


パターン2 $a_{n+1}=ra_{n}$ → 公比$r$の等比数列


例 $a_{1}=2,\,a_{n+1}=3a_{n}$
で定義される数列$\{a_{n}\}$の一般項$a_{n}$を求めよ.
この漸化式は,「第$n$項に$3$をかけると第$n+1$項になる」と読むことができます.$n$は自然数なので,「第$1$項に$3$をかけると第$2$項になる,第$2$項に$3$をかけると第$3$項になる,第$3$項に$3$をかけると第$4$項になる,・・・」となります.これはまさに公比が$3$の等比数列を表しています.

よって,求める数列は,初項$2$,公比$3$の等比数列なので,
$a_{n}=2\cdot3^{n-1}$


パターン3 $a_{n+1}=a_{n}+(nを含む式)$ → $(nを含む式)$を階差数列とする数列


例 $a_{1}=1,\,a_{n+1}=a_{n}+3n$
で定義される数列$\{a_{n}\}$の一般項$a_{n}$を求めよ.
このパターンは,パターン1では公差となる部分が$n$を含む式になっていますが,これまでと同じように考えてみます.

この漸化式は,「第$n$項に$3n$を足すと第$n+1$項になる」と読むことができます.$n$は自然数なので,「第$1$項に$3$を足すと第$2$項になる,第$2$項に$6$を足すと第$3$項になる,第$3$項に$9$を足すと第$4$項になる,・・・」となります.

つまり,この数列の隣り合う2つの項の差は,$3,6,9,\cdots$と変化します.これはまさに$3n$を階差数列とする数列を表しています.

よって,求める数列は,初項が$1$,階差数列の一般項が$3n$なので,
$n\geqq2$のとき,
$\begin{eqnarray*}a_{n}&=&1+\sum_{k=1}^{n-1}3k\\&=&1+3\cdot\frac{1}{2}(n-1)n\\&=&\frac{1}{2}(3n^{2}-3n+2)\end{eqnarray*}$
この式は,$a_{1}=\frac{1}{2}(3\cdot1^{2}-3\cdot1+2)=1$となり,$n=1$のときも成り立つ.

よって,
$a_{n}=\frac{1}{2}(3n^{2}-3n+2)$